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損害賠償額の予定を定めておくことにはどのようなメリットがありますか?

契約書において,損害賠償する場合の賠償額を定めることができます(民法420条)。
これを損害賠償額の予定といいます。
損害賠償額の予定を定めておくメリットは2つです。

1つ目は,立証の軽減です。損賠賠償額の予定を定めない場合,裁判等で請求をするためには,実際にどれだけの損害があるかを,請求する側が証拠をそろえて主張・立証する必要があります。
主張・立証するための作業を行うには,損害の種類等にも寄りますが,一定程度の労力がかかります。
そのような労力を省けるというのは大きなメリットになります。

2つ目は,リスクの限定・予見です。
損賠賠償額の予定を定めなければ,どの程度の金額を請求されるかが,請求されてみないと分からないところがあります。
しかし,定めを置いておけば,仮に損害賠償をしなければならない事態に陥ったとしても,いくら支払えば,解決できるかが予め予想することができます。