交通事故

被害者請求で保険会社に損害賠償を請求するより,訴えを提起して損害賠償を請求するほうが高額の金銭を支払ってもらえるのでしょうか?

自賠法16条に基づく被害者請求の方が高額になることもあります。
その理由は2つあります。
一つ目は,過失相殺の割合の点で被害者に有利な対応をすることです(「自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準」(平成13年金融庁・国土交通省告示第1号))。
具体的には,まず,被害者に重大な過失がある(具体的には過失割合が7割以上の場合)場合に限り,被害者に過失があることを理由に減額されます。
逆にいえば,被害者に過失割合が7割に至らない場合であれば,過失相殺はされないということです。
もちろん,裁判では,そのような処理はなされません。
過失割合が1割に満たなくとも,減額がなされます。
そして,過失割合も,訴訟において過失相殺がされるときよりも被害者に有利な減額割合となっており,最大で5割です。

二つ目は,因果関係を訴訟よりも緩く認めてくれることです。
裁判では,事故と損害の因果関係が明らかであると認められない損害については,填補されません。
一方,被害者請求では,積算された損害額または保険金額のいずれか小さい方から5割の限度で支払われます。
ただし,因果関係がないことが明らかにないのであれば,かかる支払はなされません。

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