離婚問題

離婚しようと考えています。どのような手続きをするのでしょうか?

手続きとしては,夫婦で話し合い離婚届を作成する協議離婚(民法763条)と裁判などを利用して行う調停離婚(家事事件手続法244条)・審判離婚(家事事件手続法284条)・裁判離婚(民法770条,人事訴訟法2条1項)に2分されます。
つまるところ,離婚届を作成するには,夫婦両方の署名が必要(民法764条・同法739条2項)であるため,離婚届の作成に協力してもらえなければ,まずは調停を申し立てていくしかないということです。

なお,話し合いによる離婚(協議離婚)の際に,未成年の子どもがいる場合には,夫婦のどちらが親権者となることを決めなければなりません。夫婦の両方が親権者となることはできませんし,夫婦のどちらも親権者とならないこともできません(民法819条1項)。

話し合いで離婚をすることができなかった場合には,まずは調停離婚を目指すことになります。離婚を求める裁判については,法律上,先に調停という手続きをとることが要求されているからです(家事事件手続法257条1項)。調停というのは,調停委員という第三者を交えて話し合いで解決しようという手続きであり,裁判とは異なり,非公開です。夫婦の問題などについては,非公開の席上で,夫婦である二人がお互いに譲り合い,円満かつ自主的に解決するのがふさわしいという配慮からいきなり裁判を起こすことができない建てつけになっています。

調停については,裁判所のHP上にフォーマットがありますし,裁判所に行けば,書き方を指導してくれたりもします。申立をする裁判所は,相手方の住所地を管轄している裁判所となるのが原則です。
調停において話し合いで決着がつかなかった場合に,初めて裁判という流れになります。