交通事故

物損事故の場合,車の修理費を支払ってもらうことができますか?

修理が可能なときは,事故車両の所有者(運転者ではありません)は,原則として,裁判等で修理費を請求することができます。
ただし,修理費の金額をいくらにするかが問題です。

まずは加害者側の保険会社のアジャスター(保険会社から依頼されて事故車両の修理費の算定などを行う人)が事故車両をチェックし,修理工場との間で修理方法や修理内容について話し合い,修理費の金額について協定が結ばれたケースについては,その金額を交渉や裁判等を経て,支払ってもらうことが出来ます。

もっとも,車の傷が事故前や事故後に生じたのではないかという点で争いがあったり,修理の程度として,たとえば部分補修で足りるのか,交換まで必要なのかについて争いがあったりする場合には,交渉や裁判により,支払ってもらう金額が定まることになります。

例えば,裁判では,新車購入後役2年(走行距離3768㎞)のキャデラックにつき,部分塗装した場合,塗装部分と塗装しない部分の艶やくすみに差が生じるとしても,塗装の範囲も考慮するとその際が外見に重大な影響を与えるものとは言えず,光沢の差は購入後2年近くを経過し既に色褪せなどが生じたためであることや全塗装は部分塗装の約2倍の費用が掛かることから,部分塗装の費用の限度しか支払わなくてよいとしたものがあります(東京地判平7・2・14)。

なお,修理費が時価額を上回る場合には,事故当時の車両価格から売却代金(スクラップ代金含む)を差し引いた額の支払いを受けることになります。時価額をどのように決めるかは難しい問題ではありますが,オートガイド自動車価格月報(いわゆる「レッドブック」)などを参考に決めます。

裁判の場合の費用は
支払を求めたい額が300万円以下の場合は,着手金8%,報酬金16%
例)300万円の支払を求めたい場合,着手金24万円,報酬金48万円,合計72万円
支払を求めたい額が300万円を超え,3000万円以下の場合は,着手金5%,報酬金10%
例)500万円の支払いを求めたい場合,着手金25万円,報酬金50万円,合計75万円