労働問題
従業員の給与を下げたいのですが、どの様な方法がありますか?
従業員の給与を下げる方法は3つあります。
状況に応じて、適切なものを選んで頂ければと思います。
1、3つの労働組合との間で労働協約を締結する方法
2、就業規則を変更する方法
3、労働者と個別に契約をする方法
まず,就業規則を変更する場合の注意点は,変更することに合理性があり,それが従業員全員に周知させることが必要だということです。就業規則の変更の合理性は,「労働者の受ける不利益性」「使用者側の変更の必要性」「変更の社会的相当性」「労働者の不利益を緩和する措置」及び「手続きの妥当性」などを総合的に考慮し判断されることになります。
次に,労働者と個別に契約をする場合の注意点ですが,就業規則に定められている労働条件よりも低い条件で合意をすることはできません。また,合意の存在については後の紛争を防止するためにも,きちんと合意書を作り明確にしておく必要があります(大阪高判平成3・12・25等参照)。